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    <title>⛩夜薙さんの電書目録⛩</title>
    <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com</link>
    <description>⛩夜薙さんの電書目録⛩・小説更新情報</description>
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    <copyright>Copyright ©2026 夜薙 実寿.</copyright>
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    <item>
      <title>第108話　あなたとワルツを - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/41381</link>
      <pubDate>Sun, 02 Aug 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
　警戒のし過ぎで周囲を威圧、排除してしまい……ああもうっ！　これじゃあ、友達も出来やしない！


～無自覚可愛い系姫♂と執着美人護衛による、年の差学園主従BL！～

━━━━━━━━━━━━━━━
最新話に追い付いたので、以降は書け次第の気まぐれ不定期更新となります。最低週1更新目標！
※他サイトでも公開しております。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　早速、ペアでの練習が始まった。
　
「じゃあ、よろしく、ハル！」
「こ、こちらこそ！」
　
　十一月なのに一人だけ半袖ショートパンツの体操服を纏ったトア王子は、真夏の太陽のように眩しく笑った。よく日に焼けた褐色の肌。しなやかな筋肉で程良く締まった手脚はまるで子鹿のようで、何かしらのスポーツをやっているのは確かだろう。
　……運動神経良さそうだし、きっとダンスも上手いんだろうな。オレも足を引っ張らないようにしないと。
　
　組み合いながら、少々緊張を覚えた。
　大丈夫だ。幸い、ダンスには自信がある。個人練もしっかりやって来たし、これまでのイベントでも散々踊ってきた。テンポも速く振り付けも複雑なアイドルソングに比べれば、ゆったりとしたワルツなんて――！

「ぁあああああああああ～～!?」
「ワハハハハ、た～のしぃ～！」

　何!?　何が起きた!?
　回る。世界が回っている。ていうか、オレが回...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第107話　胸騒ぎの視線 - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/41235</link>
      <pubDate>Sat, 25 Jul 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
　警戒のし過ぎで周囲を威圧、排除してしまい……ああもうっ！　これじゃあ、友達も出来やしない！


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      <content:encoded><![CDATA[「お、王子、様……？」

　数瞬の空白の後に、場に困惑の声が上がる。

「ユキ様？　王子様って、一体……」

　取り巻きの女の子達の言葉には一向に反応を示さず、ユキ王子こと宵町 雪さんは相変わらずの無表情で、じっと御影さんを見つめていた。ブレない視線。浴びる当の御影さんが、困ったようにはにかんだ。

「申し訳ございません。どこかでお会いしたことがありましたでしょうか？」

　すると、宵町さんは刹那、黒い瞳を揺らして、

「……覚えてない？」

　ぽつり呟き、「……そう」と何事も無かったかのように、元の通りの無表情で視線を落とした。
　その後は、何も喋らない。御影さんも反応に困ったようで、苦笑を浮かべるのみだ。
　一部始終を見ていたオレの心中は穏やかでない。

　え、何だ今の。覚えてないって……二人はどこかで？
　それで、王子様って？　えぇ……どういうことだ？

「とにかく、ここで立ち話もな...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第106話　女子校の王子 - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/41173</link>
      <pubDate>Sat, 18 Jul 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[　さて、忘れがちだが、オレ達の通うここ、私立四季折学園｜男《・》｜子《・》高等部というからには、当然ながら｜女《・》｜子《・》高等部も存在している。(中高一貫校なので各中等部も存在するが、今回それは置いておいて)
　男女は厳正に隔絶されていて、それぞれの校舎及び学生寮、その他関連施設等は若干離れた立地にあり、普段交わることはないのだが――。

「おい、見ろよ！」
「おぉ……」
「あ、あれは……」

　｜俄《にわか》にざわめき立つ放課後の校門前。近くを通る者は皆足を止め、校舎内に残る者は一様に窓から外を眺めては驚声を上げている。
　それもそのはず――。
　
「女子が……女子が、うちの学校に!?」

　うちとよく似た灰色ブレザーにリボン・スカート版の制服を着た女子達が、およそ十人程の群れを成して門前に整列していた。
　文化祭などの外部生がやって来るイベント中ならば別段珍しい光景でもないが、今は...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第105話　Happy birthday　Side-Toya - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/41103</link>
      <pubDate>Sat, 11 Jul 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
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　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[　——誕生日なんて、嫌いだった。

「みかげくんも、これ、よかったら……」

　そう言ってクラスの女子が差し出してきたのは、いかにも女子らしいファンシーな柄の封筒だった。先程から他のクラスメイト達にも同じものを配っているのを見ていたので、その中身は既に分かっている。

「にちよーびに、わたしのたんじょうびパーティやるんだ！　よかったら、みかげくんも来てくれるとうれしいな！」

『お誕生日パーティの招待状』……そんなものを貰っても正直困るのだが、一応は笑顔で受け取っておく。

「ありがとう。考えておくね」

　すると、当人と周囲の女子達までもが目を輝かせて、

「ねぇねぇ、みかげくんのおたんじょうびはいつなの？」
「みかげくんのおたんじょうびパーティも行きたいな！」

　と、迫ってきた。男子達のじっとりとした視線が背中に突き刺さるが、そんなことはどうでもいい。

「ごめんね、うちは、そういう...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第104話　祭りの後に - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/41011</link>
      <pubDate>Sun, 28 Jun 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[「あ～、片付けダル」
「それな」
「でも、これのお陰で授業無いのは良くね？」
「それはそう」

　クラスメイト達が和気あいあいと語り合いながら教室の飾り付けを外していく。
　代休を二日挟んだ水曜。今日は文化祭の片付け日。例によって過保護な御影さんには捻挫の件でまだ休むよう進言されたけれど、何とか説得して登校の許可を得た。——そう、オレにはまだ、やるべきことがあるのだ。
　
　皆と一緒に作業をしながら、密かに東雲の様子を目で追う。
　東雲は実行委員最後の仕事とばかりに率先して指示を出し、また自らも動いていた。クラスメイト達ももう、誰も彼を怖がらない。信頼し、指示に従い、作業を分担する。時折交わす会話は相変わらずぶっきらぼうなものだったが、それすらも微笑ましく受け入れられていた。
　彼がすっかりクラスに馴染んだ様子に改めて嬉しくなるが、現在オレの脳裏を占めているのは、あの日の告白のことだった。...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第103話　帰るべき場所 - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40933</link>
      <pubDate>Sat, 20 Jun 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[　舞台袖に捌けた直後、オレはその場に｜頽《くずお》れた。

「ハルくん！」
「ごめん、何か……力が抜けちゃって」

　近くに控えていた巌隆寺さんが慌てて駆け寄ってきて、「失礼致します」と断りを入れてからオレの足首を確認する。
　テーピングの上からでも、明らかにそこはぷっくりと倍に膨らんでいた。

「あちゃー……さすがに無理し過ぎたか」
「本当だよ！　全くハラハラさせて！」
「でも、最後まで踊れて良かった」

　嘆息と共に、へにゃりと口元を緩める。今は痛みよりも高揚感と達成感、それから心地良い疲労感が勝っていた。
　——全力が出せた。
　これで、どんな結果になっても、悔いは無い。
　そうは思うものの、やっぱり母さんの判決は気になる。巌隆寺さんから冷却スプレーによる応急処置を受けると、逸る気持ちのままに立ち上がろうとして、ふらついた。

「危ない！」

　すかさず巌隆寺さんに受け止められ、恐縮...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第102.5話　転校を阻止せよ！　Side-M - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40870</link>
      <pubDate>Sat, 13 Jun 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[　——昔から、陽は手の掛からない良い子だった。

　「いやぁあああっ!!　ひま、そっちがいいのーっ!!」

　ファミレスの店内に、けたたましい泣き声が響き渡る。
　　
「こら陽葵！　ワガママ言わないの！　あなたがメロン味選んだんでしょ!?」
「やーっ!!　めよん、やだぁああっ!!」

　また始まった。座敷席に寝転がって盛大に手足をばたつかせる絶賛イヤイヤ期の娘の姿に、私は溜息を禁じ得なかった。
　陽葵の癇癪の原因は食後のデザートだった。自分でメロン味のアイスを頼んでおいて、いざ現物が来たら途端に気が変わったらしく、お兄ちゃんのイチゴ味の方を欲しがり始めたのだ。

「そうかぁ、メロン、嫌かぁ。それじゃあ、それはお父さんが貰うから、もう一つイチゴ味を買うか」
「！」
「あなた！　駄目よ、甘やかさないで！　余分に買う気はないからね!?」

　夫は何にも分かってない。子どもだからって、自分の言動に...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第102話　転校を阻止せよ！ - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40803</link>
      <pubDate>Sat, 06 Jun 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
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      <content:encoded><![CDATA[「ハルくん、行ける？」

　ステージ袖で、セーラー服風アイドル衣装の棗先輩がオレに訊ねた。
　日もすっかり翳り出した夕方の野外ステージ。文化祭の終わりを飾る、後夜祭最後のラストライブ。先輩と色違いお揃いの衣装を纏ったオレは、意を決して頷きを返した。
　直後、最初の曲のイントロが流れ始める。

「じゃあ、行くよ！」

　先輩の合図。気合いを入れて、ステージへと飛び出した。途端、歓声と共に強い光のシャワーが降り注ぐ。負けじと観客席を見渡そうとするも、これでは眩し過ぎて何も見えそうにない。
　でも――このどこかに、母さんが居るはず。
　不安と緊張と、様々な想いが駆け巡る中、オレは胸いっぱいに息を吸い込んだ。


　　　◆◇◆

　
　御影さんの提案とは、次のようなものだった。

「｜如何《いかが》でしょう、陽様の仕事ぶりをきちんと見極められてから、改めて今後のことをご判断なさるというのは」
「仕...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第101話　最悪のシナリオ - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40599</link>
      <pubDate>Sat, 23 May 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[　その後、どのようにミスターコンが締め括られたのか、全く覚えていない。気が付いたら場は散開していて、ステージ袖でスタッフから「お疲れ様です」と労いの言葉を受けていた。

「ふぅ、何か意味分かんない結末になったね、ハルくん。……ハルくん？」
「如何なさいましたか、陽様？」

　棗先輩に話し掛けられていたのにオレはぼんやりしていたようで、御影さんに呼ばれてハッとした。

「えっ!?　いや、その……」

　実は母さんを見かけて……などと話すべきか迷っていると、にわかに周囲が騒がしくなってきた。

「あ、ちょっとお客さん、こっちは！」

　直後、スタッフの制止を振り切ってバックヤードに乗り込んできたのは――。

「母さん……」

　――だった。愕然としたオレの言葉に、幾人かが「ええっ!?」と驚きの声を上げる。事情を知る東雲と御影さんだけは緊張して身構えたのが視界の端に映った。

「陽……あなた」
...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第100話　どっちを選ぶ？ - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40523</link>
      <pubDate>Sat, 16 May 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
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      <content:encoded><![CDATA[「――という訳で、最終選考に残ったのは、東雲 暁良くんと御影 冬夜さんの二人！　いずれも飛び入りシード枠という異例の事態となって参りました！」

　第一審査の結果発表を受けて、会場がざわめき立つ。
　落選した出場者達が肩を落として……ただし、三峯先生に関しては全く気にした様子もなく淡々とステージ上から捌けて行った。
　残った二人、東雲と御影さんが開幕前同様、炎の闘志と氷の笑顔で互いに睨み合う。その気迫のせめぎ合いを会場の隅で直に感じながら、オレは冷や汗を掻いていた。
　自分も採点していたのだから、ある程度予想はしていたものの、ピンポイントにこの二人が勝ち残るとは……。

「ねぇ、ハルくんはどっちを応援するの？」
「！」

　隣席の棗先輩がこっそりと耳打ちしてきた。オレが今正に考えていたことだった。目が合うと、棗先輩はにんまりと悪戯っぽく笑んだ。……完全に楽しんでいる。
　オレが答えあぐねて...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第99話　破砕音とアヴェ・マリア - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40378</link>
      <pubDate>Sat, 09 May 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
　警戒のし過ぎで周囲を威圧、排除してしまい……ああもうっ！　これじゃあ、友達も出来やしない！


～無自覚可愛い系姫♂と執着美人護衛による、年の差学園主従BL！～

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最新話に追い付いたので、以降は書け次第の気まぐれ不定期更新となります。最低週1更新目標！
※他サイトでも公開しております。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　その後は残りの出場者達の紹介が続いた。なんと、数合わせの為か本当に教師までがエントリーされていた。前半の飛び入りシード枠で会場が盛り上がり過ぎたせいで、元々の出場者だった予選四位、五位の二人は何だか可哀想なことになってしまった。

「――以上、五名が本選出場者となります！　これより出場者の皆様にはこちらの提示するお題を披露してもらい、特別審査員ならびに会場の皆様にも審査して頂くことになります！　第一のお題は〝特技〟！　この場で見せられるものなら何でも有りのアピールタイム！　高評価を得た上位二名が最終決戦である次のお題に進めます！　では、エントリーナンバー１、東雲 暁良くんから！」

　司会者の説明の間に出場者達は皆一旦袖に捌け、名を呼ばれた東雲だけが今一度ステージに戻ってきた。その手には、何故か机が一席。

「おっと、東雲くんは何故か机を持っていますね。これは一体何に使うつもりなのでしょ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第98話　飛び入り！ミスターコン - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40280</link>
      <pubDate>Sat, 02 May 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[「さぁ、今年も始まりました！　文化祭恒例、ミスター四季折コンテスト！」

　校庭にマイクの電子音が響く。まずは、司会進行役である放送部の部長が自己紹介をし、続いて解説役として呼ばれた眼鏡の生徒会長が挨拶を行った。
　軽いオープニングトークの後、手筈通りにオレ達の出番が来る。
　
「……では、まずは特別審査員として、我が校が誇る可憐な姫君方をご紹介致します！」

　わっと歓声に迎えられ、例のランドマーク衣装を纏った棗先輩とオレが、それぞれの護衛人にエスコートされる形で袖からステージへと上がった。
　観客席には、見渡す限りの人、人、人。それも普段は居ない一般参加者の存在により、老若男女とりどりの顔触れとなっている。
　体育祭や納涼祭で順調に場数を踏んできてはいるものの、やっぱり大勢の人々に注目されることには未だに慣れない。オレは背中に変な汗を掻きつつ、必死に笑顔を貼り付けては、精々優雅に見える...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第97話　一難去って - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/40125</link>
      <pubDate>Sat, 25 Apr 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
　警戒のし過ぎで周囲を威圧、排除してしまい……ああもうっ！　これじゃあ、友達も出来やしない！


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      <content:encoded><![CDATA[「良かったぁ、何事もなく済んで。東雲も協力してくれてありがとう」
「……別に」
　
　母さんを見送った後、昼休憩を迎えたオレはパーティションの裏で小声で喝采を上げた。
　自由時間とは別に、従業員には順次、昼食を摂る為の短い休憩時間が設けられている。本日、午後から姫としての仕事があるオレには優先的にその権利が与えられていた。
　狭い裏方スペースで、同じく休憩に入った東雲と共に、彼の作った賄いのオムライスを頬張る。本来、調理係の東雲は｜調理室《あちら》で済ませる予定だったが、オレに呼ばれて教室に来ていたついでに、そのままここで食べる運びとなったのだ。

「優しそうな良い親御さんだったな。あんたに似てる」
「そうかな？　ああ見えて、怒らせると結構怖いんだよ。潔癖っていうか、曲がったことが許せないっていうか」
「ますます、あんたに似てるな」
「えぇ、そうかなぁ？」
　
　身内を褒められて悪い気はし...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第95話　発令！親バレ注意報！ - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/39897</link>
      <pubDate>Sat, 04 Apr 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[「――という訳で、オレが姫だってことは、くれぐれも内密に」
「はいっ！　仰せのままに！」

　クラスメイト達から小気味の好い返事を頂き、オレは安堵の息を吐いた。
　――よし！　これで、ひとまずは大丈夫だろう。
　起きしなに衝撃の報告を受け取った後、オレは即座に陽葵に電話をした。

『陽葵！　今メッセージ見たけど、どういうことだよ!?』
『ああ、お兄ぃ。それなんだけどさ……ママがいつもよりオシャレしてたから、どこかお出かけするの？　って聞いたら、お兄ぃの文化祭に行くんだって。あたしは高校生にもなると親が行事に来るのは恥ずかしいもんだから、やめたほうがいいって止めたんだけど……どうしても、一度はお兄ぃの学校での様子を見ておきたいんだって、聞かなくってさ』

　その為にパートまで休んだというからには、母さんは本気だ。
　
『そ、そっか……』
『あたしはルミとの約束があるから、ついてけないし……と...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第94話　眠れない夜 - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/39758</link>
      <pubDate>Sat, 28 Mar 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
　警戒のし過ぎで周囲を威圧、排除してしまい……ああもうっ！　これじゃあ、友達も出来やしない！


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      <content:encoded><![CDATA[「捻挫したぁ!?」
「はい……ちょっと、転んで」

　帰寮後、夕飯の席にて。オレが怪我のことを話すと、棗先輩は血相を変えた。
　
「大丈夫なの？　明日は後夜祭ライブじゃん。踊れるの？」
「それは、たぶん。テーピングでがちがちに固めてたら痛みはないって分かったので」
「そう……出来るならいいけど。まぁ、無理はしないでね。ボクの足を引っ張られても困るし！」

　ふんと顔を背けて相変わらずな照れ隠しをしてみせる棗先輩。オレが曖昧な笑みで応じていると、先輩はミニトマトにフォークを突き刺しながら、一人合点がいったように頷いた。

「でも、そっか。それで例の赤髪ヤンキーがハルくんを担いで走ってたなんて噂が流れてた訳か」
「うっ……そんな噂になってたんですか」

　まぁ、目立ってたしな……正確には担がれてはいないし、東雲は走ってもいなかったけど。

「それで？　本来なら、その役目を担うはずだったであろう...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第93話　二度目の正直 - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/39693</link>
      <pubDate>Sat, 21 Mar 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[　突然の開扉音に驚いて入口の方を見ると、そこには御影さんの姿があった。

「み、御影さん!?　どうして……」
「陽様が厳つい男に抱えられて校内を移動しているとの目撃情報を得まして……居ても立っても居られなくなり」

　相当に急いで駆け付けてきたのだろう、普段激しい運動をしても全く息を切らせることのない彼が、僅かに呼吸を荒くしている。
　室内の状況（ベッドに横たわるオレに半ば覆い被さる東雲の図）に視線を走らせると、彼は柳眉を寄せ――。

「これは、どういうことですか？　陽様をこんな場所に連れ込んで、一体何を……」

　――昂りを示す赤い瞳を細めて、東雲を睨めつけた。
　全身から漂う、不穏なオーラ。
　あ、怒ってる。これ、めちゃくちゃ怒ってるやつだ！
　慌てて半身を起こし、オレは必死に弁明した。

「違うんだ、これはその……オレが転んで足を挫いたから、東雲が手当してくれただけで」
「転んだ？　...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第92話　誰も居ない保健室で - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/39451</link>
      <pubDate>Sat, 14 Mar 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
　オレを深窓の令嬢か何かと勘違いしているのか、荷物は持たせてくれないし、授業中も背後に立ってるし、あまつさえ皆がオレを（性的な意味で）狙っているなどと思い込んでいる始末。
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      <content:encoded><![CDATA[「日向、それ……」
「あー……やっちゃったみたい」

　険しい顔の東雲に誤魔化し笑いで答えると、次の瞬間、オレは宙に浮いていた。

「!?」

　咄嗟にしがみついたのは、御影さんよりも分厚い胸板で……遅れて、東雲の腕に抱え上げられたのだと悟った。

「し、東雲!?」
「保健室に連れて行く」

　端的にそれだけ告げると、東雲は有無を言わさずオレを抱えたまま歩き出した。オロオロと見送る二年四組の先輩方に、とりあえずオレは「心配要らない」と、それから「此度のことは気にしないで欲しい」という旨を取り急ぎ伝えた。
　東雲は速かった。駆けてこそはいないが、長い脚で風を切るようにお化け屋敷を抜け、校内を進んでいく。その勢いに押されてか、廊下の人波がモーセの海割りの如く左右に分かれては道を譲った。

「え？　姫!?」

　通りすがる人達が、皆驚愕に振り返っていく。それもそうだ。厳めしい表情をした巨躯の男が...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第91話　暗闇でドッキリ - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/39229</link>
      <pubDate>Sat, 07 Mar 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
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      <content:encoded><![CDATA[　頭上から突然、巨大な蜘蛛が降ってきた。

「ぎゃああっ!!　虫!?」
「落ち着け日向、オモチャだ」

　半狂乱で手を振り回すオレに、東雲が冷静に告げる。

「お、オモチャ？　な、なんだ……」
「大丈夫か？　やっぱ先頭代わるか？」
「い、今のは！　ベクトルの違う怖さじゃん!?　虫はずるいって！」

　――そうだ、決しておばけが怖い訳じゃない！

　煽るでなく本気で心配されてしまい、ついムキになってしまうオレだった。
　オレ達は今、薄暗い狭い通路を小さなランタン型ライトを手に進んでいた。二年四組のお化け屋敷の中だ。
　段ボールで区切られた通路に暗幕を垂らして作られたみたいな、手作り感満載のアトラクション。ん年前に惨劇の起きた館～だとか、恐ろしい因習の残る村～だとか、そういったものものものしい設定は特になく、装飾もシンプルでそこまで凝られてはいない。
　こんな子供騙し、さすがに怖い訳がない。―...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第90話　姫と騎士 - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/38847</link>
      <pubDate>Sat, 28 Feb 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
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      <content:encoded><![CDATA[　文芸部と漫画同好会の合同ブースは閑散としていた。壁やパーティションには有名な文人の生涯やら漫画の歴史やらの記された展示がされているが、見ている者は誰一人として居ない。部員側も店番というか受付係がぽつりと一人、椅子で本を読みながら時間を潰しているという有様だった。
　だもんだから、オレが顔を出すとめちゃくちゃ驚かれた。

「姫!?　まさか、このような僻地に!?」
「僻地って……合同冊子出してるって聞いて。一部貰えますか？」
「勿論ございますよ！　こちらです！」
　
　興奮した様子で、机に並べられた中綴じ本を手で示す眼鏡の部員君。文芸部か漫画同好会か、どちらに属しているのかは分からないが、｜如何《いか》にもな文学少年といった風体だ。
　値札を見て、ぴったりの小銭を出そうとしたところ、その眼鏡君に突っぱねられてしまった。

「いやいや！　姫からお金なんて受け取れませんよ！　こんなもの｜無料《タ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>第89話　プリンセスの憂鬱 - ハルくんは逃げ出したい。</title>
      <link>https://87g1-3510.kashi-hondana.com/author/page/1514/section/38654</link>
      <pubDate>Sat, 21 Feb 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>〝男子校の姫〟……それは、男だらけのむさ苦しい学園生活に咲いた一輪の花として、周りに彩りと癒しを与えるアイドルのような存在。

　オレ、日向 陽（ﾋﾅﾀ ﾊﾙ）がこの春入学した全寮制私立男子校は、その〝男子校の姫〟が役職として制度化されているらしい。
　けどまぁ、大衆に埋もれる平凡モブ（自認）のオレには、そんな姫制度なんて一切関係ない……と思っていたのに、あれよあれよという間に女装させられて、気が付いたら姫選抜会のステージに立たされて……まさかの、オレが姫に!?

　周りの期待を裏切れず（あと、諸々の特権に多少揺らいで）仕方なく姫職を請け負うことにはしたものの、オレに付けられた護衛人が、何というか過保護過ぎて……。
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      <content:encoded><![CDATA[　そうして、迎えた休憩時間。オレは｜人集《ひとだか》りの中心で立ち往生していた。

「ハル姫だ！」
「めっちゃ可愛い!!」
「え!?　嘘!?　あれで男!?」
「スタンプくださーい！」
「俺も！」
「私も！」
「押すなって！」
「順番に並べよ～！」
「いや、あの……っオレ、行きたい所があって！」

　オレの訴えは、人々の熱量に負けて誰にも届かない。仕方なく、求められるがままにスタンプや握手に応じるも、その列は止まることを知らない。
　くそっ……このままでは、どこも回れずに休憩時間が終わってしまう！
　こんな時、御影さんが居れば……と、｜後《・》｜悔《・》しかけた、その時。――誰かに腕を掴まれた。

「!?」
「こっちだ！」
「あ、おい！」
「姫!?」
　
　見知った声と手に導かれるまま腕を引かれ、人垣を抜ける。驚く人々を置き去りに、オレ達は賑わう廊下を駆けた。

「大丈夫か？」

　やがて、...]]></content:encoded>
    </item>
  </channel>
</rss>
